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[書評] 戦後フランス思想(伊藤直): 極東ブログ

私は66歳にもなって自分を大人気なく思う。本書『戦後フランス思想』を読んで、ああ、こういう解説は簡素によくまとまっているけど、あの時代の日本の空気が感じられないなあ、と思ってしまった。ということを書くのも、大人げないが、本書はそんな郷愁をもたらした。と、いうのも、あまり正確ではない。後で触れるが、...

[書評] 精神の考古学(中沢新一): 極東ブログ

中沢新一の近著『精神の考古学』を読むことを勧められたとき、その刹那、「ああ、あれか」という不思議な思いが去来した。ほんの瞬時の直感であるが、二つのことがそこにあった。一つは、これは1983年の『チベットのモーツアルト』の続編であろうということ(すべての面でそうだという意味ではないが)、もう一つは、吉...

現代に蘇る『源氏物語』: 極東ブログ

久しぶりのブログという感じになってしまい、近況というのもなんだが、今年のNHK大河ドラマ『光る君へ』を楽しく見ている。藤原道長と紫式部の若き日の秘められた恋といった、ラノベ(ライトノベル)のような展開も面白いが、そこここに『大鏡』や『小右記』などからの史実に『蜻蛉日記』をまぜたりするのも楽しい。これ...

[書評] ケマル・アタチュルク (小笠原弘幸): 極東ブログ

中公新書の新刊とされている『ケマル・アタチュルク』の表紙を見たとき、ほんの数秒だが、私にはちょっとした混乱があった。「あれ?改版したのかな」と勘違いしたのである。「ケマル・アタチュルク」という表題のインパクトが強く、その上部に記されている著者の小笠原弘幸氏の名前にふとした失念があった。が、すぐに...

[書評] 遺伝と平等 (キャスリン・ベイジ・ハーデン著、青木薫訳): 極東ブログ

「この本のテーマ、つまり、遺伝と平等、にご関心があるでしょ?」と問われた。そのとおりである。貪るように読んだ。本書は、科学啓蒙書の翻訳に定評ある青木薫さんの正確で読みやすい訳文であるのだが、内容自体はやや難しく、率直なところ、どちらかというと読みづらかった。でも、これはなるほど、今読まなければな...

【メモ】昭和天皇の母、節子皇太后…その保守的・神がかり的な和歌がすげぇ - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

終戦記念日間近の、8月の読書メモ的に。 皇后考 (講談社学術文庫) 作者:原武史講談社Amazon時代と社会の変容とともに「ありうべき皇后」像はあった――。血脈による正統性が保証された天皇とは異なり、人生の途中で皇室に嫁ぎ、さまざまな葛藤を克服するなかでその存在となる「皇后」。神功皇后や光明皇后ら、過去の偉大...

フリースタイルのノートとヴァレリー: 極東ブログ

ブログがご無沙汰になって久しい。 ブログを書く気力もないのかというと、正直、コロナ騒ぎのときは、書く気力も失せていた。私個人としては、「コロナ騒ぎ」にしか思えなかったが、そう書くのには問題がある世間の空気でもあった。すでに書いてきたように、マスクなんて予防に意味ないよとか書いても、予定される悶着に...

源氏物語の各種現代語訳について|finalvent

源氏物語の各種現代語訳について少し言及しておきたい。その前に、というか、前提ともなるのだが、源氏物語原文主義というか、源氏物語は原文で読むから味わい深いのであって、現代語訳はその劣化コピーか二次作品である的な立場がある。島内景二先生も『源氏物語ものがたり』でどの現代語訳もなじまないふうに述べてい...

学ぶことで世界は広がる。65歳で修士号を取得した私が、還暦を過ぎてからの「学び直し」で得たもの|tayorini by LIFULL介護

学ぶことで世界は広がる。65歳で修士号を取得した私が、還暦を過ぎてからの「学び直し」で得たもの #リカレント#老後も楽しむ 公開日 | 2023/07/03 更新日 | 2023/07/03 finalvent(佐藤信正) 「学生時代に、もっと勉強しておけばよかった」 「実は新しく学んでみたいことがあるけれど、なかなか重い腰が動かない……」 年...

finalventさんはTwitterを使っています: 「今回の選挙で、なぜ、野党が、英利アルフィヤさんを支持できなかったのかなとは考えた。まあ、理由は簡単で、日本のリベラルは「憲法改正」という踏み絵を持っていて、ここで篩い落とされた。あと、ウイグル人権問題をリベラルは実質タブー化してるし。」 / Twitter


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